採用情報 - 柔らか頭のケーススタディ1 : 千葉窯業

千葉窯業株式会社 コンクリートで未来が驚く。

製品は固いけど頭は柔らかい

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柔らか頭のケーススタディ1
柔らか頭のケーススタディ2 ~大型ボックスカルバート

イレギュラーは、困難を連れてやってくる・・

現場打ちか、製品の利用か

いずれにも長短があり、どちらにするかは、通常、規模で決まる。

そうすれば矛盾は生じない。

が、世の中は、セオリーで動かないのが常であり、ビジネスにも、時々イレギュラーが発生するからおもしろい。

そして、技術の進歩には、往々にして、こうしたイレギュラーが大きく関わっているものだ。

ついでに、イレギュラーは、困難を連れてやってくるのがお約束なのだ。

工期は短い。

住民生活への影響(騒音、振動)があまりにも大きいことと、道路を早く開通させたい発注者の希望があって、工期は初めから余裕などなかった。

この時点で、現場打ちという選択肢は消えた。

製品の利用以外、考えられなかった。

 

そして問題は何もないはずだった・・・

すべては、あの15分から始まった・・

とある日。

懇意にしている設計コンサルタントから、一本の問合せが入る。

『このボックスカルバート、15分で値段と施工期間を教えてほしい』

急がされるのはいつものことだが、その日の図面は、いつもと少し違っていた。

ボックスカルバートの規格としては一般的に5mが最大。

しかし、手にした図面は、11m!!

一般規格品の2倍ものビッグサイズ。

これがチャレンジの始まりだった。

ボックスカルバートのサイズと比較

どこ置くの?!

想定できる問題など、本来、問題ではない。

問題というのは、想定外だからこそ、問題たり得るのだ。

そして、このプロジェクトは、あまりにも当たり前故に、あまりにも困難な数々の問題をもたらしてくれた。

はじめにやってきた問題は、『こんなデカい製品、いったい、どこに置くの?』だった。

製品を出荷まで保管するストックヤード。

ビッグサイズなだけでなく、本数も多い。5本や10本ならまだしも、注文数は300部材を超えるのだ。

しかも、(作って間もない)若い材齢の製品は、強度が発現しきっていないので、ストックするにも水平を確保しないと変形の恐れがある。(コンクリートは「固い」というイメージを持たれているかもしれないが、実は曲がるし、ねじれる)

数案検討した結果、既存の製造ラインを別の工場に移管することにした。(関東にいくつも工場を持っている当社だから出来た技ともいえる)しかし、それでもストックヤードは足りないので、草むらを刈ってスペースを確保した。

コンクリートは、敏感肌!?

コンクリートは、実は「敏感肌」なのである。

ビッグサイズであるがゆえに、製品の厚みも大きくなる。

すると、乾燥、収縮、沈降など、多くのクラック(ひび割れ)発生要因を気にしなくてはいけなくなる。

コンクリートはセメントと水が水和反応を起こすことで固化していくが、その際に熱を発生させる。熱は厚ければ厚いほど、強度が高ければ高いほど上がる。

今回のボックスカルバートは、通常と同じコンクリート配合で製造したら温度上昇が大きくひび割れが発生してしまうので、温度が上昇しないよう設計した。

加えて、脱型(取り外す工程)したら水を撒くといった過去の経験をもとにした、いくつものひび割れ対策を講じた。

もう、ほとんど、女性のお肌ケア並みの扱いである。

でも、ここまでしないと、ひび割れのリスクを取り除くことはできない。

しかも、本プロジェックトに用いる製品は代用がきかない。

そう。

もとより、失敗が許されないのだ。

一本不良品を出してしまったら、即、数百万円をドブに捨てることを意味する。

30tものコンクリートを転がす!?

ボックスカルバートの組立と納品現場のスペースの問題から、製品の一部部材の反転が必要になる。

できることなら、ころころっと足で蹴って転がしたいところだが、相手は大人500人分ほどもある30tのコンクリートの塊だ。

どうにもやらなければいけないとなると、人間、知恵が出るもので、我々は、『座布団を使って転がす』方法を思いついた。

この作業は、コンクリート一筋の人間たちにも、すごい迫力だった。

立つのか??

製造ラインをまるごと移動させたり、草刈をしたり、お肌のケアをしたり、転がしたりしながらも、どうにか、この11mの巨大構造物を作ることができた。

だが、まだ心配は消えない。

これだけの構造物である。

お客様に納品して、実際に組み立ててみたら・・

では洒落にならない。

一度は自ら組み立ててみるのも我々の責任。

ということで、自主組立実験を敢行した。

各工場の技術者総出。

さらに普段お世話になっている工事部隊にも協力していただき、実験を行った。

下部材のセット。中間部材のセット。

ついに上部材のセットの瞬間。

緊張が走る。

「ガチッ」

無事に上手く組み立った時の安堵感と達成感は、今も忘れられない。

力の結集  技術の結晶

組立実験は見事に成功した。

社長から「みんなで一枚撮ろう」との声。

このプロジェクトに関わった、設計・開発・製造・営業・工事部隊から、日ごろ懸命に作業されている現場の方まで、総出で記念の一枚。

営業の、設計の、技術の、そして製造の、多くの社員の想いと行動が、巨大構造物に結集した瞬間。

現場に行ったこいつらは、今度はたくさん連なって、人々の生活を作り、社会を作り、未来を創る。

構造物の巨大化は、ある意味、とどまることを知らない。

大きくなり続けるモノと、いつまでも同じ大きさである我々人間は、これからも知恵比べの連続なのである。

だって、当社のある工場では、こいつをはるかに越える、超巨大な○○が既に・・(笑)。

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